神戸・三宮にある新鮮魚介中心のビストロ磯料理とワイン 舵 KOBE

こだわり通信Vol.1

舵の坂越牡蠣フェアでお世話になる、坂越昭和水産の大河さんにご挨拶に言ってきました。

まずは坂越牡蠣の紹介です。

播州赤穂坂越産牡蠣は
通称「一年牡蠣」と呼ばれ一年で大きくなる牡蠣です。
牡蠣といえば…広島、日生、厚岸浦村、糸島、三陸など有名です。普通の牡蠣は2~3年の歳月をかけて大きくするのですが、坂越湾は波があまりなく、天然記念物の生島樹林と日本名水百選にも認定されている清流千種川が流れ込む為、良質の植物性プランクトンが豊富で、牡蠣の身が大きくぷりっとふっくらしていて風味も最高に育ちます。

牡蠣の漁に同行させてもらいました。

ワイン樽

ディナー

まずは、港から船で5分くらいの所にある養殖場に行きました。
にこの筏の下には、4~5月に帆立貝の殻に種付けされた牡蠣が養殖されています。

約6メートルのロープについた牡蠣をクレーンで引き揚げます。
そして、ワイヤーを緩めて、船の上にたたき落としていきます。
3~4回繰り返すと、ロープについていた牡蠣はほぼ船の甲板に移されます。
この作業を繰り返し、1日約5千個の牡蠣を引き上げます。

港に戻った牡蠣はベルトコンベアで陸上に移動します。

まずは、形の整っている牡蠣と殻の変形している牡蠣に選別され、殻の整っているものは電動やすりで殻についている他の貝などを落とし磨いていきます。これは、殻付き牡として全国に出荷されます。

これは、殻付き牡蠣として全国に出荷されます。

ディナー

写真

ワイン樽

ディナー

殻の変形している牡蠣は、奥にあるむき場へ移動し両側16個の口からものすごいスピードで剥いていきます。

1日3千~4千個の剥いた牡蠣は殺菌されて、スーパーなどでも並ぶチューブの剥き牡蠣加工されていきます。


中はこんな感じになっています。

この囲いのそこに、片側8個ずつの口があります。

坂越牡蠣の特徴は、やはり1年で大きくなると言うところです。
2年以上養殖していると栄養価の高い海で育つ牡蠣は、大きくはなりすぎて渋みがでて、ぶよぶよして美味しくないそうです。

生牡蠣の味だけで言うなら、三重県の的矢牡蠣や北海道昆布森の牡蠣、また岩牡蠣ほど味は濃くないと思います。
ただ、坂越牡蠣の渋みのないマイルドな味は何個でも食べれてしまうんです(笑)。
又、11月~3月で日に日に成長する牡蠣は、大きくなるにつれてどんどん濃くミルキーになっていきます。
シーズン中に味の変化が楽しめる牡蠣でもあります。

もうひとつの大きな特徴は、火を入れると他の地方の牡蠣みたいに縮まずぷっくりと膨らむ所です。

舵では焼き牡蠣よりも蒸牡蠣!
やさしく火を入れることによりぷっくりとやわらかく膨らんだ牡蠣を牡蠣から出ただし汁と一緒に食べて頂くのが お勧めの食べ方です。

今年で5期目の播州赤穂坂越牡蠣フェア毎年発見があり、新たな発想とレパートリーを増やしてくれる、とても刺激を受ける食材です。

そして、最後に大河さんと昭和水産のみなさん毎年美味しい牡蠣をありがとうございます。坂越の牡蠣の美味しさを少しでも多くのお客様に知ってもらえるよう調理していきます。
今年もいろんな話を聞けて楽しかったです。お店のスタッフも大喜びで、とても勉強になる貴重な体験でした。ありがとうございました。

ディナー

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2012年11月19日 舵Kobe 垣内康仁

こだわり通信Vol.1

お店で取り扱っているワインが、どんな人がどのような作り方をしているのかを知るために2012年3月中頃から4月中頃まで、イタリア・ヴェネト・ロンバルディア・ピエモンテ・トスカーナ・ウンブリア・アブルッツォ・マルケ・カンパーニャと旅をしてきました。

旅の中での心温まるエピソードを一つお話したいと思います。舞台は北イタリア、ピエモンテ ロエロにある、ネグロワイナリーと言う、家族で営んでいるワイナリー。現ネグロワイナリーオーナーのジョバンニと一つの丘にまつわるストーリーです。

母に贈った一つの丘  ”San Giorgo"

1100年代、モンテウロエロのプルチャーノ城に属する
サン ジョルジョ(San Giorgio)教会がこの丘の頂上にありました。

1800年代後半、教会の移転がありジョヴァンニ(Giovanni Negro)の母方の祖父がこの丘を購入したそうです。祖父は11人の息子、娘に財産分与の際、この丘を11区画に分けそれぞれがブドウや他の作物を作り所有していました。

ジョバンニ(現ネグロワイナリーオーナー)の母、ディナーはこの丘で父(ジョヴァンニ)と過ごした思い出が強くこの丘を父のように思い。いつかこの丘でワインを作り丘の上の小さな小屋から眺める事を夢見ていたそうです。

母に贈った一つの丘

丘の上の小さな小屋

数年後。
ネグロがワイナリーとして土地の購入を考え始めた時、ジョバンニは11区画バラバラになった祖父の丘を15年かけて購入し、母ディナー80歳の誕生日に一つになった丘を贈ったそうです。

ワイン樽

ディナー

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ジョバンニは長い時間をかけ荒れ果てた土地を整え、2009年にアルネイス、ネッビオーロを植え昨年の2011年に初めて収穫を行いました。

ディナーは1998年に83歳で他界し、この丘から生まれるワインを口にする事はありませんでしたが、今やロエロの象徴となったこの丘のブドウのみで作られたワイン、ロエロ サンジョルジュがジョバンニの息子たちの手で生まれるかもしれません。

ディナーの夢と想いを叶えてあげたい。ジョバンニだけではなかったと思います。家族みんなで叶えた夢の丘は壮観で、僕はなかなかその場を離れる事ができませんでした。

最後にワインのインポートにご同行させて頂いた鈴木さん、日本来日時にお店に立ち寄って頂いたネグロワイナリーのジョゼッペさん、ナンバさん、大変お世話になりました。大切な思い出と、貴重な体験をありがとうございました。

これから僕も接客をする上でみなさんの想い、文化を少しでも多くのお客様に伝えていけたらと思っています。

2012年7月3日 舵Kobe 垣内康仁

〒651ー0087 兵庫県神戸市中央区御幸通5-2-2 慶ビル 1F
LUNCH:12:00〜14:00(L.O) / DINNER:17:45〜23:30(L.O) 定休日:不定休
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